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武田 哲明
JAERI 1338, 180 Pages, 1997/11
本研究では、高温ガス炉の1次冷却系主配管破断事故時の空気浸入挙動について、実験と数値解析によりその挙動を解明し、高温ガス炉の安全性に関する考察を行った。主配管破断事故時の空気浸入過程に2つの段階が存在することを示すとともに、事故後の第1段階は分子拡散と極めて流速の遅い混合気体の自然循環流が律則過程であり、第2段階では流路全体を短時間内に一巡する空気の自然循環流が律速過程となることを明らかにした。数値解析においては、事故後の第1段階における熱流動解析コードを開発し、実機における空気浸入挙動の予測が可能となった。さらに、事故後の第1段階の期間内に空気浸入過程を終了させる炉心冷却速度の存在と低温流路側からのヘリウム注入が、空気浸入と黒鉛酸化を防止及び抑制する有効な方法であることを明らかにした。
武田 哲明; 菱田 誠*
Eighth Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics (NURETH-8), 1, p.278 - 285, 1997/00
高温ガス炉の1次冷却系主配管破断事故時の空気侵入挙動の解明と空気侵入防止技術の開発に資するため、原子炉の流路構成を模擬した試験装置による実験を行った。その結果、配管破断後の炉心部を一定速度で降温する場合は、事故を空気の自然循環流が発生する第2段階まで進展させないような降温速度が存在することが分かった。また、炉心部の高温と低温流路間に発生する空気の自然循環流は、低温流路側に相当する圧力容器等の流路から、ヘリウムを一定量注入することによって流れを制御することができ、多量の空気侵入を防止できることが分かった。
武田 哲明; 武仲 五月*; 菱田 誠
日本原子力学会誌, 38(2), p.154 - 162, 1996/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)一次冷却系主配管破断事故は、高温ガス炉の設計基準事故の一つである。本事故時には破断口から炉内に空気が流入し、黒鉛の炉内構造物を酸化させる恐れがある。また複雑な多成分気体の流れが炉容器内に発生することが考えられる。そこで高温ガス炉を模擬した配管破断模擬試験装置を用いて、破断から炉内を一巡する自然循環流が発生するまで(第1段階)の空気流入過程について調べた。本論文では、周辺領域の炉心流路の温度が中心領域よりも低い場合、及び炉心の平均温度が事故後低下する場合の空気侵入過程及び第1段階の持続時間について調べた。その結果、周辺領域の温度が低い場合でも第1段階の持続時間は均一温度実験の場合とほとんど同じこと、炉心温度降下実験において降温速度が速い場合事故が第1段階で収束する可能性があること等がわかった。
武田 哲明; 武仲 五月*; 菱田 誠; 江森 恒一
日本原子力学会誌, 37(10), p.948 - 958, 1995/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)一次冷却系主配管破断事故時は、高温ガス炉の設計基準事故の一つである。本事故時には破断口から炉内に空気が流入し、黒鉛の炉内構造物を酸化させる恐れがある。また複雑な多成分気体の流れが炉容器内に発生することが考えられる。本論文は配管破断事故における空気流入過程の実験的研究に関するものである。実験はHTGRの流路形状を模擬し黒鉛流路を内蔵する配管破断模擬試験装置を用いて行い、破断から炉内を一巡する自然循環流が発生するまで(第1段階)の空気流入特性を炉心温度を400~1050Cの間で変化させて調べた。その結果、第1段階が5~11日持続すること、黒鉛温度が600~850Cのとき二酸化炭素が発生し、850~1000Cのとき一酸化炭素と二酸化炭素とが発生すること等がわかった。
菱田 誠; 武田 哲明; 武仲 五月*
The 3rd JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Enginering (ICONE), Vol. 2, 0, p.1093 - 1100, 1995/00
高温ガス炉の一次冷却系主配管破断事故時の第1段階における空気浸入挙動を調べるため、HTTRの約1/5の実験装置を用いて、試験体内各部における混合気体の密度変化、酸素、二酸化炭素及び一酸化炭素の濃度変化を調べた。模擬炉心体の温度をパラメータとし、この温度を400Cから1000Cまで変えた時の空気浸入挙動を実験によって明らかにした。
武仲 五月*; 武田 哲明; 菱田 誠; 安掛 岳*; 江森 恒一
JAERI-M 94-024, 60 Pages, 1994/03
高温ガス炉の1次冷却系主配管破断事故時には、炉内のヘリウムが格納容器内に噴出し、炉内外の圧力が均圧した後、破断口から空気が浸入することが予想される。この際、炉内に浸入した酸素により、黒鉛構造物が酸化し、炉内には化学反応を伴う複雑な多成分気体の流れが発生するものと考えられる。この空気浸入挙動、多成分気体の自然対流特性等について調べるために、既に配管破断模擬試験装置にて、模擬炉心部等温条件の空気浸入実験を行った。今回はさらに実機に近い状態を模擬するため、炉心部に温度分布をつけた場合と、時間とともに炉心部が冷却される場合の空気浸入実験を行った。その結果、温度分布がある場合は、等温条件の場合に比べて空気の自然循環流が早く発生する傾向にあること、炉心部が冷却される場合は、その冷却速度により、自然循環流が発生しない場合があること等がわかった。
小川 益郎
日本原子力学会誌, 35(3), p.245 - 252, 1993/03
被引用回数:13 パーセンタイル:76.59(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉における一次冷却系配管破断事故に関連した円管内混合気体層流における黒鉛酸化時の物質伝達に関する実験・数値解析について報告する。実験では、入口レイノルズ数を16から320の範囲で、黒鉛温度を600から1050Cの範囲で、入口酸素質量分率を10から50%の範囲で変化させた。IG-110とPGX黒鉛材を用いた。熱・物質伝達のアナロジーが成り立つ場合の物質伝達率より実験値は小さな値を示した。数値解析結果から、壁からの吹き出し流れの効果によってこの物質伝達特性を説明できた。また、黒鉛の酸化と一酸化炭素の燃焼反応を考慮した一次元解析により、一酸化炭素および二酸化炭素の生成量をほぼ予測できた。
武田 哲明; 武仲 五月*; 菱田 誠; 江森 恒一; 安掛 岳*
JAERI-M 93-005, 51 Pages, 1993/02
高温ガス炉の1次冷却系配管破断事故時の空気浸入挙動、炉内に生じる多成分気体の自然対流特性及び黒鉛構造物の酸化量等について調べるために配管破断模擬試験装置を製作し、空気浸入実験を行った。その結果から以下の知見を得た。(1)配管破断後の初期段階においては、空気が分子拡散と非常に微弱な自然対流により運ばれ、混合気体の密度が大きくなると突然空気の自然循環流が発生した。(2)模擬炉心部が900Cを越える場合は、黒鉛/酸素反応による一酸化炭素の発生量が多くなり、また発生した一酸化炭素と酸素が反応して二酸化炭素が発生する。(3)本試験装置では、初期段階と呼んでいる模擬配管破断から空気の自然循環流が発生するまでの状態は数日間以上続いた。
小川 益郎; 功刀 資彰; 関 泰
Journal of Fusion Energy, 12(1-2), p.77 - 81, 1993/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)核融合実験炉において、真空容器の破損によって真空破断事象(LOVE)が生じると、真空容器内外の圧力が均圧した後に、黒鉛酸化のような化学反応や置換流れが起きる。この黒鉛酸化によって、黒鉛中のトリチウムや可燃性の一酸化炭素が放出される。破断口を通して置換流れがこれらの物質を真空容器外へ運び出す。安全評価・解析を行う上で、このような置換流れや黒鉛酸化の基礎的な現象を把握しておくことは重要である。そこで、置換流量を調べるための置換流れの実験及び一酸化炭素の燃焼速度を調べるための黒鉛酸化実験を行なった。これらの実験結果は、既存の式で予測できなかった。また、本実験結果は、現在製作中の真空破断実験装置に反映される。さらに、LOVEの次の実験装置も計画中である。
武田 哲明; 菱田 誠; 馬場 信一
JAERI-M 91-179, 17 Pages, 1991/11
高温ガス炉の炉心部と高温プレナムを7本の黒鉛流路と黒鉛製容器で模擬した実験装置を用いて、配管破断時の空気浸入実験を行い、装置内各部における各成分気体のモル分率、密度の時間変化、空気の自然循環流発生時間等を調べ以下の知見を得た。(1)空気の浸入課程について、定性的には酸化反応がない場合とほぼ同じ挙動を示す。(2)比較的低温の領域(450C以下)においては、空気を用いた場合も窒素を用いた場合も自然循環流発生時間はほぼ同じであるが、模擬炉心部の温度が500C以上になると、空気を用いた実験の方が自然循環発生までの時間は短く、特に500C~700Cの温度範囲でその差が顕著である。(3)模擬炉心部が600C以上になると、浸入する空気中の酸素はほとんど全量が消費され、700Cまでは一酸化炭素の発生量は少なく、主に二酸化炭素が発生する。
菱田 誠; 小川 益郎; 武田 哲明; 文沢 元雄
Proc. of the 4th Int. Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Vol. 1, p.163 - 169, 1989/10
高温工学試験研究炉の一次冷却系配管破断事故時における空気の浸入挙動及び黒鉛材料の酸化に関する研究を行った。空気の浸入挙動に関しては、逆U字管内への浸入挙動を解析及び実験によって調べるとともに、HTTRを簡単に模擬した試験体内への浸入挙動を実験によって調べた。その結果、模擬配管破断後しばらくの間は空気は拡散と微弱な自然循環によって浸入すること、空気の自然循環が発生するのはかなりの時間が経過した後であること等が分かった。黒鉛材料の酸化に関しては、黒鉛管内に高温のヘリウム-空気混合気体を流して酸化量を実験的に調べた。その結果、酸化量は、熱伝達と物質伝達のアナロジーが成立するとして熱伝達率から求めた物質伝達率を用いて評価できることが分かった。
島崎 洋祐; 濱本 真平; 長住 達; 栃尾 大輔; 飯垣 和彦; 石塚 悦男
no journal, ,
HTTR(高温工学試験研究炉)の新規制基準への適合性審査の項目のひとつである多量の放射性物質等を放出するおそれのある事故が発生した際の原子炉内の黒鉛構造物の酸化現象に着目し、炉内黒鉛構造物の健全性及び発生する可燃性ガス(一酸化炭素)の影響について、評価方法および結果を報告する。